坂本真綾の新アルバム 『かぜよみ』雑感

来年のツアー直前、1月14日に発売予定の真綾新アルバムの曲目が一部発表になった。全14曲の中、発表された8曲全てにタイアップが付いてるという、以前からの坂本真綾ファンにとっては異様な事態だ。
http://www.jvcmusic.co.jp/maaya/news/index.html
当初オリアルと発表されてたので、シングル曲とc/wを詰め込んだシンコレはもっと先までとっておいて、コンセプト重視で来ると予想してたため、一部とはいえこのラインナップには相当驚かされた。直近の4枚のシングルの表題曲が、『風待ち〜』以外アレンジ変更なく収録されることはかなりショックだ。
ヘミソフィア』と『トライアングラー』はどちらもアニメタイアップ色が強く、作詞も真綾によるものではない。音のイメージ的にも本人のライブで歌われる可能性が低く、その意味でとても似たポジションの曲だという自論があったのだが、今回のであっけなく覆されてしまった。

『蒼のエーテル』のカバーや、久々のTim Jensenによる英詩曲などは嬉しいニュースだけど、△がノンアレンジで収録されるというその1点において、不安が拭えないというのが自分の率直な感想。あの曲は余りにもマクFに嵌ってるがゆえに、他の曲との食べ合わせはよくない。ラインバレルの新EDが収録されるというのも、ラインバレルファン視点からすると疑問が残るだろうし、かといって更にシングルカットされるのもそれはそれで…。

これは坂本真綾がデビュー以来採ってきたアルバムリリース方法のパラダイムシフトなのかもしれない。菅野よう子1人によるプロデュースを脱したことによって、アルバム製作に関わる人は大幅に増えただろう。その中で全員がハッキリとしたと1つのコンセプトの下で、音や詩をフルアルバムの分量創り上げるのにはリソース的な限度があるのではないだろうか。
『シンコレ』+『コンセプトフルアルバム』という組み合わせから、『一般的なアルバム』+『コンセプトミニアルバム』という組み合わせに変化することを、『30 minutes〜』が一定の評価と売上をあげたことから検討したのかもしれない。マクFで初めて真綾を知ったという人も少なからず居るだろうし、商売的には非常に上手いと思う。

嬉しいニュースの割に悲観的な語調かつ、妄想たっぷりの内容になったけど、期待は当然してます。Δがzeppでのピアノアレンジverとかだったら、諸手挙げて絶賛してたかもしれない。後からこんな杞憂してたのかと笑い飛ばせるような作品が生まれることを祈ってこのエントリーは終了。
先週行った武道館2daysのレポは、多分そのうち…