IDS! EVENT 2012 "winter songs"@Zepp Nagoya

名古屋で登山するついでに、坂本真綾のFCイベントの昼の回に参加してきたので軽くレポします。ネタバレを含むので未参加の人は見ないほうがいいと思います。あと、登山とか旅の話題はこのエントリーには含まれません。悪しからず。(4000+500)
名古屋にはかぜよみツアー以来行ってないし、当初のスケジュールではFCイベントの一発目だったので、久々に名古屋へ足を伸ばしてみるかーとチケットを取ったのだけれども、追加公演が名古屋より前の日付に入ってきてモチベが軽く削られたり、東京の公演日程に清浦さんのライブが被さってきて逆にモチベが上がったりして、悲喜交々ありつつの参加でした。
会場のZepp Nagoyaは初利用。Zepp系列だとTokyoとSendaiに続いての3会場目で、名古屋駅から徒歩15分程のそこそこ好立地でした。内部の印象は他のZeppとそんなに変わらず。自分の座席は下手の前方で、視界もクリアーだし音響もそれなりでした。ただ、前日の夜行バスでの移動であまり寝れなかったのと、登山で気力と体力を消耗していたので、少しウツラウツラしながらの鑑賞でした。それはそれで贅沢な参加の仕方なのだけれど、やっぱり勿体無いですね。
壇上はいつものキューカンバーズ。本編の内容に合わせ、歌中心で適当にコメントを挟みつつ進めていきます。

01.Driving in the silence

全体として『Dits*1』からのセットリストが多いイベントでした。というか『its*2』に参加できない人が多かったので、それを補うためのイベントだったとも言えるでしょう。本編の各所のMCでも、参加できない人が多かったことに触れて何度か謝ってましたし、Dits楽曲の解説も充実してました。アルバムのどの曲もアコースティック編成に馴染んでて良い感じでした。
頭とお尻の「driving in the silence」の繰り返しの部分も本人が歌ってくれてたのは、地味に嬉しかったです。最近のライブだと、この手の部分はコーラスやマニピュレーター担当の事が多かったので。

02.冬ですか

笠原さんのチェロが金管パートを奏でる、itsの日替わりアンコールから唯一のピックアップ。初日と4日目は参加して、3日目は映像化されるので、実質コンプリート出来て個人的には超ラッキー。CDでの少し気取った感じの歌い方や、ストレートで伸びやかなメロディを初めて味わえて大満足。

MC1
03.sayonara santa

歌詞の意味について、直前のMCでガッツリと語ってました。坂本家では小6までサンタが来てたらしいです。もう二度と会えないし、サヨナラすら言えない相手なんだと、来なくなって初めて気づくサンタという存在と、初恋のイメージを盛り込んだ曲なんだそうです。イントロで片山さんが頑張って8分でギターを刻んでらしたのと、アウトロのフェードアウトする「わー」が繊細で綺麗だったのが印象的でした。

04.melt the snow in me

この曲は気持ちよく聴けるうちに、なるべくいっぱい味わっておきたい。なぜなら、『パイロット』みたいに10年後がどうなってるか分からないから。1サビで華麗に歌詞を飛ばしたのだけれど、咄嗟にハミングに切り替えつつ、台本兼歌詞カンペを目で追いかけてる姿が面白かった。Cメロの『I am not alone』で徐々にボリュームがアップするのも完璧でした。曲全体の盛り上がりを考えても重要だし、歌い方にも情感が篭ってて凄く好きな部分。

MC2
05.たとえばリンゴが手に落ちるように

itsでは石成さんのギターだったけれど、今回は笠原さんのチェロのピチカートでスタート。あとはイントロの中北さんのクラップが強烈でした。少しパーカスの話を膨らますと、同じリズム隊であるドラムの人が足でバスを踏むのは当たり前に思えるのに、パーカスの人が足に鈴を付けてシャンシャン鳴らしてると、凄く頑張っている!って思えてしまうのが不思議です。itsではドラムも居た上でのパーカスだったし、三沢さんは基本的に立ってらしたので、その違いはあるかも。何はともあれ裕子りんのパーカスは素敵です。

06.今年いちばん

この時が眠気MAXだった。イントロの口笛はitsの『木登りと赤いスカート』に引き続き真綾本人が吹いてたかも。歌詞は屋外なのだけれど、未だにこの曲は室内のイメージが拭えない。暖かい空気を感じてしまうからなのだろう。寒い屋外でもぬっくぬくだよー、というような歌詞でもないし。『ねこといぬ』が持つ雰囲気と同じとも言う。あっちはモロに部屋の中だからギャップは感じない。

MC3
07.みずうみ

息を吸い込む度に体の内側から冷えていく、そんな情景を想い描きながら作った楽曲だったらしい。YCCMのインタビューでは夢の中の風景とも言ってた気がするけれどソース不明瞭。とっとと放置してるwikiを進めろということか。『みずうみ』の好きな部分はエレキだろうが、アコだろうが、アウトロのセッション部分だ。ちゃんとは調べてないけれど、盛り上がる部分の3音目の『ハー』は真綾曲の中で一番高い音じゃないかしら。

08.極夜

Ditsの中では一番エレキパワーに頼ってるので、アコースティックでどのようなアレンジをするのか気になっていた。テンポの良いアルペジオのギターと、色んな楽器をとっかえひっかえしてた中北さんと、重く響くチェロがきっちり支えてて、予想以上に極夜極夜してた。この曲や『誓い』の照明演出はitsに近かったと思う。ノンストップで『誓い』が来るかと身構えてしまった。

MC4
09.走る(日替わり曲)

結成から早くも4年目となるキューカンバーズ。こなせる曲数も増えてきたので、会場のお客さんにクジを引いてもらって、次にやる曲を今から決定しますという今回のFCイベント一番の目玉企画。
最初にお客さん全員に挙手してもらい、『中部出身の人』『itsに行けなかった人』『一人でステージに上がる勇気のある人』などの質問で篩にかけ、最後は真綾とジャンケンをして見事に勝ち残った2F席にいらした女性がステージへ。ちょっとだけ真綾と会話をしてから、必要以上に大きい透明のボックスから引いたカードに書いてあった曲は『走る』でした。
割と会場の皆さんが喜んでらしたので、当たりの部類なんだろう。神blogさんによれば直近だとかぜよみの東京公演と富岡でやったきりだったので、名古屋近辺住まいのノーマルなファンだと08のFCイベント以来だったのかもしれない。ファンとの直接のやりとりだったり、その場になるまで何の曲かは分からないドキドキだったりは、真綾FCイベントだと新鮮な要素で中々に面白いと思った。以前に演奏したことがある曲の中からのチョイスなので、聴き逃すことへのショックもそこまで大きくないしね。
これだけ書いて曲の感想がゼロは不味いので1行だけ。今の真綾が歌う『走る』って、singleとalbumで言えばsingleに雰囲気が近い気がする。言いすぎかしら。

10.Remedy

真綾本人のリクエストでセトリ入りしたらしい。昨年3月26日のYCCM名古屋公演に関するMCが多かったし、本人にとって大きな意味を持つ一日だったのだろう。自分も行かない事を決めて、一つ踏ん切りを付けた日でもある。旅行中にとある感想を聞いて若干は揺れたけれどw
名古屋から再開したYCCMツアー第二部で新たにセトリに組み込まれた『Remedy』は、東方地方の2会場がFCイベントに追加されたのと同じように、明確な意味を持って今回のFCイベのセトリにも組み込まれたのだろう。歌詞の「ずっと」とか「そっと」とか「もっと」とかの「と〜」のビブラートが素敵だなーとか思いながら聴いてた。

MC5
11.誓い

イントロのパーカッションも無くなって、アコギのアルペジオに寄り添う感じで歌いだす。曲のテンポもCDより遅かったように思う。アコギ1本でも鑑賞に耐えうるメロディだと思ってるので、チェロの入りが早く、メロディも凝っててボーカルとぶつかってたように感じたのが少し残念だった。でも、itsの時よりもしっかりとボーカルを味わえる良いアレンジだったと思う。武道館でカザミドリのアコースティックverを聴いた時の感覚に近かった。次の作曲が今から楽しみですなー。

encore
12.おかえりなさい

シングル曲を殆どやってないのでというフォローもありつつの最新シングル。確かに今回のセトリはライトなファンでDitsをチェックしてなければ殆ど知らない曲ばかりでもおかしくはないか。「思い出にー」の「にー」を綺麗に出せてるかどうかはコンディションを計る1つの目安。

13.ポケットを空にして

itsの2回は日替わり曲だったので、富岡以来のポケ空end。なんというか安心感があっていいですね。立つ人と、立たない人が居たのだけれど、周りに流されることなく最後までそれぞれのスタンスで楽しむ人が多くて凄いなーと思った。自分は前と隣りが立った段階で立ってしまった悲しい日本人です。

その他、IDS10周年記念のイベント・企画案のおはがき紹介とかもあって、リクエスト数が多かったのや、トンチンカンなのやらが紹介されてた。あと、郡山と盛岡限定で、最後のポケ空後に『A Happy New Year』のライブがあったと聴いて、割と真面目に涙しかけた。今年か来年に真綾にもカウントダウンコンサートをやってもらうしかないな。
26日の東京公演の1回目も行くつもりなので、日替わり曲も含めて楽しみにしてます。読んだ人、参加した人、お疲れ様でした。

*1:アルバム『Driving in the silence』の略称

*2:2011年末のライブin the silenceの略称