ループーループーループーループ

今日のお題はループについて。SF小説やサウンドノベルにおける、一つのジャンルとして『ループ物』ってのがあります。要するに、ある一定の期間を何度も何度も繰り返すって奴ですね。当然のように現実では起こらない現象なんで、想像力豊かな人間様の考え出した思考実験の産物です。さて、何で人間はループなんて現象を想像したりしたんでしょうかね?
ループにおける最大の特徴は終わりが無いということです。永遠に同じ時間を過ごし続けるわけですから、当然のように寿命による死は訪れません。不老不死は遥か古代から権力者の夢だったみたいですし、その夢を叶える一つの方法としてループというものを考えるってのも悪くはないでしょう。更に言えば、どこまでも無限に伸びる時間軸よりも、同じ区間を永遠に繰り返す循環の方が、不確定要素が少ない分だけ安定しているようにも思えます。ガキの頃に遊んだプラレールでも、直線の線路だとあっという間にレールが途切れて部屋の端まで進んで終わりだけど、円形の線路だと電池が切れるか自分で止めるまで、電車は延々と走り続けるわけです。ループの持つ循環や永遠、そして閉鎖性というのは、ある種の美に通じると思いませんか?
んで、ループのもう一つの特徴は、人生における『選択』の意義を考えることにあると言えるかも知れません。今この時間、この世界は過去の無限の選択の上に成り立っていると考えられます。俺がさっき買い物に行った帰りに買ったアップルティーが、ITOENでなくてFAUCHONならば、俺はもっと違ったことをここに書いてたかも知れないし、若しかしたら書くのだりぃとか思って放棄してたかも知れません。所詮は『たられば』の話なんで、真面目に考える意味はないんですが、お話の中ならば毎日の無数の選択が人生にどのような影響を与えるかについて、想像したりもできるわけです。でも、それは、『自分が過ごしてきた時間よりも、もっと良い時間が過ごせたのではないか?』という現実を否定する側面を持ってるとも言えるわけで、『あの時あーしてれば、こーしてれば』という反省・後悔から生まれたものとも言えるでしょう。
つーことで、オチも無いままループについて書いてみたんですが、何でループについて書いたかっていうと、まーやの新譜のタイトルだったというの以上に、この日やってたことが†だったってだけだったりするんだな(米笑)