ダウン・ツ・ヘブン

ダウン・ツ・ヘヴン―Down to Heaven

ダウン・ツ・ヘヴン―Down to Heaven

キルドレ・シリーズの3作目。一応過去2作ともここで紹介してたけど、今読み返したらロクなこと書いてないね。そして今から書くことも言わずもがな。
空でのダンス描写も流石に3作続くとお腹いっぱいというか、嫌いでは決してないけど新鮮な驚きは無いから特に何とも思わない。草薙水素の空への純粋さは鑑賞対象として羨ましい程に綺麗だけど、でもそれに共感は覚えれない。ストーリーなんて在って無いようなもの。特に心に触れることなく読み終わるかなと思っていたら、終盤の1節が余りにも心に刺さったから、この本をエントリーする気になったのである。具体的には243-245頁のくだり。長々と引用するのはアレなんで端的な一文だけ。

子供は常に持続を願う。しかし、それは認められない。

この場で自分の心情を吐露したいけど、色々とみっともないから我慢。ただ、この文章がクリティカルに今の俺を批判しているように感じられ、この数ページの存在だけで俺にとって『ダウン・ツ・ヘブン』は忘れられない1冊となった。