真綾かぜよみツアー/名阪編

分量とセトリの関係でツアー感想は3分割します。名阪編、東京編、ポエム編の予定で、これは名阪編。
凄く長いので、丸4年やってるこの日記で初の"続きを読む"コマンド使用
まずは各会場の雑感と開演までを軽くまとめ。

東京人感覚だとデカイ割に高さがない建物で、それでも12Fくらいまであるのだけど、安定感というか重量感溢れる感じ。会場入りしたのが開場予定の18時。1時間弱前に通りかかった時は、物販に50人くらいが並んでるだけだったんで、余裕だろうと油断していたら、階段やら回廊やらにとぐろを巻くような人の列。「場内の最終調整で会場が遅れてます」とアナウンスし、人員誘導に懸命なスタッフを横目に、Y氏と男女比を実地調査したところ男性100人に対して、女性85人がカウントされた。妥当な線だと思う。
列が捌けたので入場すると、劇場のチラシと一緒に旗を貰った。物販前には既に長蛇の列。1Fの物販ブースから奥階段伝いに5Fまで伸び、廊下を1往復して再び階段を2Fまで降りてきてやっと最後尾という有様。ちなみに反対の階段にはパンフレットに押すスタンプのための列が同じように出来てた。キャパが2,500ということもあり、20分近く開場が遅れた割には定時でスタート。自分はギリギリまで物販並んでたけど、ブザー音の前に敢え無く折れて座席へ。目当てだった会場限定のストラップは早々に売り切れていた模様。開演前に物販を済ませられなかった人が多かったことが生む悲劇についてはエントリーの最後で。
自分の座席は前から15列目くらいのステージから見て左側の通路沿い。椅子はクッションもしっかりきいて、隣の席との間隔もきっちり開いた、芸術劇場の名に相応しい一品。終始立ちっぱなしだから関係ないといえば、関係ないんだけど…

オフィス街の裏路地にひっそりと佇む、不思議なロケーションの会場で、民間に売却される計画があるそうな。会場入りしたのは前日と同じく18時頃。建物内に空間があまり無いので、入場列は冷たい雨の中で公園に並ばされてた。それを横目に建物内に入り、昨日に引き続き男女比調査。なんと、また100:85という結果。東京は計測してないけど、大体同じようなもんだろうさ。
入り口脇でオペラグラスを貸出してた以外はほぼ愛知と変わらずに、物販とスタンプに行列が出来てた。既に物販等済ませていたので、2本目の旗を貰ったら真っ直ぐ席に向かい着席。
この日は前から20列目くらいの昨日よりは中央より。昨日と比べると座席がかなり狭く、左隣の席は最後まで来なかったけど、それでも窮屈だった。

舞台及びバンド構成は
左手奥にパーカッションの三沢泉さん(苗字で『ん?』と思ったら、妹さんだった)
その手前にピアノ&キーボードの河野伸さん(『get no〜』だけギターも)
右手奥中央寄りにドラムの佐野康夫さん(真綾の次に声援多く貰ってた)
袖寄りにベースの大神田智彦さん(客席への手拍子の煽りはこの方がメイン)
その手前にギターの石成正人さん(殆ど毎曲と言っていいほど使用するギターを変えていたので、専属のスタッフが1名付いてた)
中央には10段程の階段があり、登って少し進んだ先で道がT字に分かれ、舞台袖まで伸びてた。

名古屋と大阪はセトリが同じなんで、会場固有の感想にはをコメント前に付けておく。記憶に無いものは適当にスルー。相当数の他人のレポ読んだ後だから、バイアスかかってるかも。

01.vento (CD音源)

バンドメンバーが静々と入場。かぜよみと同じ流れにするなら、次は『トライアングラー』かと身構えたりしてた。
:Y氏とのセトリ予想対決があったので、イントロを聴きながらvoが生歌かどうかに耳を澄ませる

02.Get No Satisfaction!

イントロのギター音と共に、中央階段の奥に垂れ下がってたスクリーンに映る真綾のシルエット。湧き上がる大歓声。『つまずいたときは』のとこでスクリーンが落ちて、FCイベじゃありえない真っ赤なミニスカートの真綾登場。1F席はほぼ総立ち。サビに合わせて背後のスクリーンに『get no satisfaction』とか文字が出てた。真綾にしてはあまりのミニスカートっぷりにハラハラする。
:タナボタ3での『ストラップ』的な扱いで、アンコール1曲目に来ると自分は予想してたので『あー、これはセトリ対決負けたなー』とか思いながらイントロ聴いてた。
:序盤はドラムとギターの音が強めで、サビ以外は声が埋もれてた気がする

03.トライアングラー

アップテンポの曲を2つ続けてくるのかと驚いた。ただでさえ無茶なキーの曲なのにアクティブに動いてたから、歌としてはそれなり。スクリーンには武道館のマクロス公演みたく、色々な三角形の模様の演出。
:1F席で唯一光り物を振り回してた人たちがサイリウムでトライアングル作ったりしてた。でも、そこ以外は割と大人しい。光り物とか奇声とかオイオイとか無い意味で。
:最後のタメの後の『感傷』がピタッと決まっててカッコいい。自分の位置からは光り物確認できず。

04.ループ

バンド構成だとAメロの歌の地味さが気になったかも。背景はPVに近い雰囲気の実写写真とかだった気がするけど、違っても謝らない。サビの『お互いを〜』の部分の『た』の声が凄く好き。
:『セトリ対決(ry』

MC1

久々のFC向け以外のライブであること。発売したばかりの『かぜよみ』から、と

05.風待ちジェット〜kazeyomi edition

サビの『手を手を』の部分に文字通り手を揚げる振り付け。2度目のサビの後ではパントマイムっぽくもあり、perfumeっぽさもあるダンスまで。音的にはストリングス欲しいなとか。コーラスは真綾の別録り分を重ねてたけど、サビがシンプルになって逆に良かった。
:事前に情報入れてた人の分、名古屋より多くの人が一緒に振り付けやってた。

06.雨が降る

Aメロ、Bメロの静けさと、サビでの一転して荒々しく激しい音のギャップがライブでは引き立ってた。ラインバレルのテレビサイズに近いのかも、ちゃんとは見てないんだけど。
:Bメロの高音部分(1コーラス目で言うと『たー』の音)はCD並とはいかず。逆にサビの高音部は『ねぇ』以外はいい響き。ここらから真綾の声を聴くのに更に神経を注ぐ

07.Remedy

ラインバレルED繋がりとは分かりやすい。『かぜよみ』内では愛で方分かってない部類の曲なんで感想パス

MC2

ライブの度にスカートの丈が短くなっていってる話。かぜよみツアーとはなってるけど、アルバム製作を通して昔の曲も今の自分の歌として歌えると確認し、歌いたいと。

08.奇跡の海

ツアーを通して1番衝撃を受けた曲。パーカッションとアコギのアレンジもよかったけど、今の真綾にしか歌えない歌い方で、CDよりも何倍も魅力が増していた。宗教チックな曲と形容されることが偶にあるけど、CD版が何も知らずに儀式の手順だけをなぞっている無垢な少女とするなら、ライブ版は全てを理解した上で悲壮感さえ抱きながら儀式に身を捧げる殉教者かのよう。イミフだろうけどこれが俺の印象

09.風が吹く日

奇跡の海とは逆の意味で相当な衝撃を受けた曲。詳細はポエム編で書く
:イントロが流れた瞬間、会場にどよめきが広がった。サプライズ要素って重要だよね。

10.プラリネ

(1+1)verの発表もあって弾き語り枠かもと思ってたら普通だった。バンドがアウトロの演奏を続ける中で、真綾は1回袖に引っ込む
:ここら辺から真綾のライブでの持ち味である歌詞忘れが絶好調
:完全にワンフレーズ飛ぶ。菅野さんが『12人の優しい人たち』で唯一苦言呈した点ですもんね


11.Lucy

河野さんのソロ演奏。弾く人によってピアノも色々な顔を見せるんだなーと思った。聴き馴染んでるのは当然CDの菅野さん版なんだけど、どっちが良いとかじゃなくてね。

12.Honey bunny

完全に予想外の選曲。イントロのギターソロ部分が終わった辺りで、ステージ後方にある道の左側(三沢さんの後方上部の通路)からお色直しを済ませて白のワンピ?の真綾が登場。『Honey bunny♪』に合わせて相当に可愛いポーズをやるんだけど、2度目以降は恥ずかしがって若干手抜き。だが、それがいい
:『時間が無い お金が無い お金も無いし』と歌ってたような… 無いのは文字通り『ゆとり』です
:大阪公演で一番のお気に入りだったのがこれ。曲というよりもミュージカルみたいに表情豊かに台詞っぽく歌ったり、ステージ狭しと真綾劇場を展開してました。何となく真綾の年齢が曲に追いついた気がした。

MC3

踊ってね

13.まきばアリス!

これもかなり意外な選曲。いや、踊れるかは疑問だけど。

14.tune the rainbow

ここから導入された舞台装置が素敵だった。空中に吊ってある直径3m位の円の縁から、先端にライトがついてる紐が等間隔に30本位垂れてて、コンピューター制御で光の色と高さを変えることで、目の錯覚を利用して色んな図形を描いたり動かしたりできる代物。これで伝わらない場合は知らん。
:あまりに舞台装置が不思議なんで視力にかなり意識割いてた。2つの円が交差したり、虹色に光ったり、シンプルなのに表現の幅がすさまじい。しかも1個だけ他が止まってるのにピクピク動いてるのがあるんだ…あれは絶対に目が釣られる
:前日見慣れてたおかげで歌に集中できた。基本的にバラードは歌詞も大丈夫だし、真綾中期(勝手に創造)の代表曲みたいなもんで歌い慣れてる。

15.僕たちが恋をする理由

リリース以来イベント皆勤賞の曲。夜空を映すスクリーンの前で先述の舞台装置がオリオン座の形に。ただ、正面以外からは若干形潰れてたw ピアノと真綾だけのシンプルな構成なので、最大の聞かせどころでもあった。

MC4

多くの人の前で何かをすることにずっと気後れを感じていた。周囲の人にライブって楽しいよと奨められて、やってみれば楽しいし得るものが沢山あるんだけど積極的に自分からやろうとは言えなかった。けれど、FCイベントをやり続けてるうちに少しずつ分かってきた。
『かぜよみ』が完成した時にライブをしたいと思った。今回のライブが初めて自分が『言いだしっぺ』となってやったライブ。今まで歌ってきた、歩いてきた人生があって『かぜよみ』が完成したので、今までのどの曲を歌ってもその底には今の自分に繋がる坂本真綾がある。
けど、その中で特に歌いたい歌がある。

16.光あれ

直前のMCと曲の歌詞とが突き刺さってくる。今までで一番坂本真綾の歌詞を意識した瞬間かもしれない。舞台後方から客席へ向けて強く白い光が照らされる演出が、シンプルだけどメッセージ性が強い。変拍子なんで佐野さんのドラムにも目が奪われる。
『もしも今この声が誰かに届いてるなら 手を振ってくれないか 無力すぎる僕のために』自分はタナボタ3の時に手を振れただろうか?

17.マメシバ

舞台装置は『冷たい星』になったり、螺旋になってグルグル伸びたり。大サビの声の伸びが半端ない。恐らく今の真綾が一番得意な音域。好きだったアウトロのベースラインが大人しくなってた気がする。真綾の『ヘーイ、イェイ』x2があるからかも

18.さいごの果実

結局『かざよみ』のシングル曲全部やったな。これもここ最近のライブの定番なんでパス、と思ったけどCメロの力強さは何度聴いても良いもの。

MC5

『これが最後の曲になります→えー』というお約束。しかし、大阪はそのお約束の反応さえ挟ませずに曲に突入。歌詞に言いたい事の、今の自分の心境の全てが入ってるからMCは要らない、という真綾の歌い手としての矜持ですね

19.カザミドリ

舞台に置かれた回転するミラーボールから、会場全体に緑色の光が流星のように走る演出。呟くように静かに始まるイントロから曲にぐいぐい引き込まれてく。これもストリングスが欲しくなる。サビの高音にかけ上がる部分が伸びやかで、今の真綾の声で一番好きな部分。

アンコール

We are KAZE YOMI
の文字がスクリーン上で回転する中、名古屋は拍手と『アンコール』コールが半々聞こえる感じ。大阪は8割強が拍手のみでかけ声は一部の人だけだったかも。
応えて出てきた真綾は衣装変えても相変わらずミニスカートでした。年齢+外見を一定に保つ方程式でもあるんですかね

20.プラチナ

10代に戻った気持ちで歌うと。確かに歌詞と格好は10代のそれだもんね。Cメロのドラムが心地よすぎて、体でリズムを刻むのを止められない。何気にこの曲のサビの歌いづらさは洒落になってないと思う。

21.パイロット

中央の階段にちょこっと座ったところに、上から例の舞台装置の光が降りてきて白い円を描く。やるとは思わなかったナンバーだけど、名古屋での自分の顔は歪んでたかも。これもポエム編行き
:前日とセトリ弄ってくるなら、もうここしかないと思ってたんで残念賞

22.約束はいらない

ピアノがイントロを刻み始めた瞬間あがる歓声。一生歌えるデビュー曲って良いですよね。ラスサビ前の間奏の佐野さんは輝いてました。

アンコール2

名古屋は『もう1回』コール、大阪は相変わらず拍手メイン。コールする層はMay'nに行ったのかと愚考。出てくるなりピアノの椅子にちょこんと腰掛け、座っちゃったからにはね、と去年のFCツアーからピアノの弾き語りを続けてきた経緯を話す。まだレパートリーが1曲しかないんですとか言っちゃって!!
『やりたいと思った時が、やれる時』

24.NO FEAR / あいすること(ピアノ弾き語り)

証明を真っ暗に近いところまで落とし、真綾の周囲だけぼんやり照らされてる。会場中が固唾をのんで見守ってる感じ。ピアノの方は名古屋はほぼノーミス、大阪は歌終わりにちょろっとミスしてたかも。歌は夕凪ループ発売前のFCイベントで聴いた時から、ずっと自分に刺さりっぱなしです。

25.ポケットを空にして

去年のグローブ座の時はやらなかったけど、ライブツアーではちゃんとやってくれて一安心。2日とも熱唱してきた。ライブというハレから、日常のケに戻るという意味だと確かに最適の1曲なのかも。
:ラストの『ブリキの町を〜』の時に会場全体で旗を振っていたのは壮観だった。2日目の良さを実感した。

終演後、両会場ともグッズとスタンプに長蛇の列が出来てたが、名古屋の方は劇場の閉館時間を過ぎても列が消化しきれずに、劇場サイドのオジサンが主催サイドのオジサンに食って掛ってた。公衆の面前で。警備会社の人なんかも知れんが、芸術劇場という名前とのギャップに一人笑いを噛み殺してた。『物販に並んでる客を追い出せ』ってそりゃ無茶っすよ…。

これで名阪のレポは終わり。細かい感想ばっかだけど、総合的な奴はポエム編に回したいと思う。書き始めてから公開までに4日とか書けてるから、各所で日本語が崩壊してると思う。最後まで読んだ人は乙。