朗読劇『私の頭の中の消しゴム』と劇場版「TRIGUN Badlands Rumble」

真綾クラスタの人たちと、讃岐うどん食べて、朗読劇見て、お茶飲んで、映画を見て、牛タン食べて帰ってきました。感想らしきものを、残すべき2つに絞ってツラツラと。どちらもネタバレ含みます。
朗読劇『私の頭の中の消しゴム
タイトルから内容の想像は付いたけれど、物語に集中するために事前予習を一切しませんでした。多分それで正解。出演者やら公演形態が独特で、他のペアがどんな舞台を作ったのかも今更に興味わいてきたので、9月の再演も要チェック。
私の頭の中の消しゴム
会場のル・テアトル銀座は初利用で、キャパ750の割に着席するまでは広く感じた。座席は舞台下手側の中央より後ろで、自分の視力じゃ表情を確認するには若干辛い距離。オペラグラスを持参しなかったのを少し後悔。
客層は露骨に真綾ファンの男性と、どっちのファンかわからない女性とで半々くらいかな。平日昼間にもかかわらず満席に近かったと思う。舞台と出演者以外は適当にしか見てなかったけれど、観劇マナーとしては途中退出やら遅刻やらが多いのがイマイチ。休憩なしの2時間だから、映画を見るみたいに集中したかった。

舞台セットはこのブログ記事を参照してもらうと分かりやすいかと。
公演始まります! : 朗読劇 私の頭の中の消しゴム
下手の壁にメモ書きが貼り付けてあったり、上手の2F部分から舞台袖に退けたりしたけれど、大体はこの写真のまんま。背面のスクリーンでは春の場面なら桜の写真が写ったりという風に、実写映像を用いて場面のイメージを膨らます手法をとってた。
音楽や照明も奇をてらったりせずに、演出としてはオーソドックスなものが多かったと思う。こう書くといかにも色々な舞台を見てきた上での批評っぽいけれど、全然そんなことないので悪しからず。

本編に関して、意味を成した長い文章を書ける気がしないので、思いついた感想を箇条書きという手抜きスタイルで。1週間くらい下書きのまま放置してかなり記憶からも飛んでるしね。先に言うと id:termin2 と感想の8割くらいが同じ意見です。

  • 朗読劇ということで台本を持ちながら、かつ椅子に座りながらの演技が殆ど。アフレコや吹き替え慣れしてる真綾向けだったかね。台本は場面ごとに分冊化されていて、それ自体が一種の小道具となってたのが面白かった。
  • 冒頭でお互いの日記を読む場面があったけど、恐らく薫と浩介が付き合った後の回顧的な位置づけだったのかな。泉見さんの演技で昔見た『letter』のドクターP?を思い出した。声質が似てるのかも知れない。
  • 薫が浩介を好きになってく描写が物足りないというか、理由が弱い気がした。一目惚れで片付けられたらそこまでだけれど。
  • 基本的には悲劇なので、前半では逆にコメディ要素を増やして笑いを取ったり、テンポの良い掛け合いで明るい雰囲気を作ろうという脚本・演出の努力が目に付いた。上げて上げて上げてから落とすというのは泣きを取る王道なのだろうけれど。
  • 上記と関連してkanonと似てるとこがチラホラあるなーと思って、何人かに話振ってみた。反応は概ね分からないでもないって感じだったので、やっぱりスイーツ好みの恋愛話も泣きゲーもベクトルは一緒なのかも。この分類自体がアホ丸出しだが。
  • 真綾の演技という点では文句は無いに等しい。感覚としては春にやってた華麗なる遺産のウンソンに通じる所があるけど、(アニメーションと対比で)3次元の人を声で演じるのは本当に上手いと思う。酔っ払いにしろ、デレにしろ、キレにしろ。
  • 薫が私のことは忘れてくださいと希う場面は涙腺が若干危なかった。タチコマの件で半ば自覚してたけれど自己犠牲とか身を引くとかその手のに弱い。kanon話であゆでそんな台詞あったよねと言われて、そういえばそっちもあったよねと得心。ちなみに自分は日常生活すら満足にこなせなくなる過程と真琴をリンクさせてました。だって美汐だし。
  • アルツハイマーの進行で最近の記憶から失っていく薫からの仕打ちに絶望する浩介の様子をもっと丁寧に描写すれば、悲惨さと最後の救い?がもっと鮮明になって面白いのにとか思った。2時間の上演時間で、2人の関係の変遷を描く必要があるわけで、どの状態にどの程度の時間を配分するかは脚本家の個性が出るところ。
  • 読み上げられる日記の日付によって劇中での時間の経過を把握するので、語られない時間に関しては観劇者の想像力に委ねられる部分が大きい。登場人物の心情や行動に一部スッキリとしないのは、恐らく自分の経験値不足つーか欠如に因るんだろう。
  • 泉見さんの役作りは、女性だと可愛いと捉える人も居るかなーという感じ。原作の浩介がどんなかは知らないけれど、自分の中で観劇中にイメージは固まったので、その意味では好演かしら。それなりに噛んでたけれど、真綾もだし、あんまり気にはならなかった。ナマモノなのだからしょうがない。

ダラダラ書いたけれど、一言に集約すれば、舞台女優『坂本真綾』を味わえて素晴らしかった、に尽きます。レミゼも暫く縁が無いだろうし、次に演技をしてるところを見られるのはいつの日やら…

劇場版「TRIGUN Badlands Rumble」
そもそもは見る予定ではなかったけれど半ば突発的に同行することに。前知識は漫画を見たことがあったかもという程度、アニメは全くの未視聴。それでも何も考えずに楽しめたと思います。エンターテイメントってこんなだよなーとシミジミ思った。

  • ヴァッシュはもーちょいハードボイルドなキャラかと思ってたら、かなり3枚目だった。小野坂さんまだまだ若い声出せるのね。人が死ぬのが嫌いという行動原理は原作当たらないと掴めないかなという気はした。
  • アニメ詳しくないんでいい加減な表現になるけれど、絵の雰囲気が90年代のセル画っぽくて懐かしさを覚えた。実際はフルデジタルなのかしら。
  • 保険屋さんの声に聞き覚えがあるなーと思ってたら、たーみんのとこでドキンちゃんだと知ってスッキリ。御年50だそうで、流石声優さん。
  • 真綾のアメリア嬢は男性嫌いでもーちょいメンドクサイ方向に進むのかと思ったら、最初のアレルギー描写くらいだった。原作アニメ見てないけれど、ゲストキャラながら世界観には溶け込んでたと思います。ガンアクション主体の西部劇に女性が出るなら、男勝りな勝気キャラは鉄板だもんな。酔っ払い演技を朗読劇とアニメーションとで比較して論じるのは面白そうではある。けれど、もう記憶の外。

終わった後に食べたねぎしの牛タンがすげー美味しかったので、また行きたい!そんな1日でした。公開遅くなりすぎた。