Kalafina LIVE 2010 "Red Moon"

去年の8月に初めてKalafinaのライブに行ってから、早いもんで6回目の参加となったJCBホール。諸事情から、CD先行で確保できたバルコニー3F席の上手寄りから見てました。距離的にはそこまで遠くないけれど、角度もあるし、オペラグラスも無いので歌姫の表情までは分からず。基本的には振り付けを見ながら、音に重点をおいてライブを味わってきました。
なんとなくセトリに沿って感想を吐けそうなので、久しぶりにこのスタイル。それなりにdisってますけれど、個人的にはとても楽しんできました。不快になったら嫌だなと思う人は、読まずにここで引き返してくださいな。

01 red moon

赤月のジャケットで登場。発売記念のインストアライブで一度は聴いてたけれど、今回はちゃんとフルサイズでラスサビ後にもアウトロの盛り上がりがあって良かった。ただ、インストアライブでかっこよかったHikaruの『花を喰らい』のモーションが無くなっってて寂しい。

02 テトテトメトメ

CD音源での中東テイストをバンド構成でどう再現するかと密かに楽しみにしてた1曲。答えは今野無双だった。バイオリン1本であの雰囲気を作り上げるのは流石。
あと、この最初の2曲に関しては振り付けに相当気合が入っていた。テトテは踊り子を意識してたけれど、その為にダンスを習いに行ったりは流石にしてないだろうし、リハでどうにか形作ったのかなぁ。Hikaruは体で演技をするの、慣れてそうだけれどね。FJとKalafinaの差別化という点で、歌い手の立ち振る舞いというのは重要視すべきだと思う。曲調に依るといっちゃそれまでだけど。

03 Fantasia

ライブ全体を通して言えるのは音響の良さ。具体的に言えば楽器ごとの音の分離の良さ。ギターもベースもドラムもバイオリンも(要はキーボード以外)綺麗に聞き取れた。逆にこの分離の良さが悪い方向に作用したかなと感じた曲も2つあって、1つがこのFantasia。サビでの開放感とか疾走感が魅力だと思ってるのだけれど、Hikaruの調子が序盤はイマイチだなー感じたのに加えて、ボーカルとバンドとの音が綺麗に分かれすぎてて、なんか凄くよく出来たカラオケを聴いてる錯覚を覚えた。あと、照明が四方八方にビームを飛ばしてて、ファンキーでしたw

MC1
04 Sapphire

安定のWakanaバラード。ベタベタだけれど青い照明が綺麗だった。

05 星の謡

Bメロ前半部分、青と赤の反転照明はエフェクト感がたっぷりで、1曲の中にもメリハリが付いて見てて気持ちよかった。Keikoが声量という意味ではかなり調子良かったのだけれど、Hikaruがメインメロディを歌ってる時の下ハモで、メロディを食う勢いでハモが被さるのはどうなんだろうという気は少しした。PA卓で調整すべき点だけれど。

06 闇の唄

AメロのKeikoソロパートで、ドラムのシンバル+スネア+バスドラ音etcを即ミュート(適当な表現知らないw)に合わせて上から照らしてた照明が全部消え、舞台袖真横からの黄色い照明1本に切り替わるのが素敵なシンクロだった。映像化されるぽいからそっちで見た時に、あーアレねと思ってもらえれば…
曲紹介で『ホシノウタ ヤミノウタ』と続けざまに言われて、そんなタイトルだったっけ?と思ったのは『謡』でウタと読む脳味噌が無かったから。

MC2
07 夏の林檎

エフェクターをかけたベースがイントロからぶいぶい言わせてたのが印象的。1stで一番好きな曲なんだけれど、アレンジが違うからか何となく違和感があった。例の部分については次の曲で纏めて。

08 fairytale

2ndアルバムの曲を多くやろうとすれば、1stのどっかを削らなければならない。結果的にはらっきょの1,2,3,7を大胆にも切るというセトリだったけれど、それに関しては正解だったと思う。でも、この曲に関してはちょっと美味しくない点が2つほど。
1つはサビでのWakanaの最初の2音、『ソ↑ド』と上がる音のドの音が♯気味だったとこ。確かにCDでもドの音でキッチリ止まらずに、上がり続けてる風に聴こえるけれど、それを明確に聴き取らせる前にフェードアウトしてる。でも、今日ほどハッキリ上に上がっていっちゃうと、ちょっと聴いてて気持ち悪かった。
もう1つはCメロ最後のHikaruの『さよなら』の部分。ここは完全に好みでしかないのだろうけれど、Hikaruの声の1つの特徴でもある金属的な固さみたいなもんが悪い方向に働いた気がする。CDだとWakanaが柔らかく伸ばしてるだけに尚更耳についた。今日のセトリには残念ながら無かった『lirica』のサビでの中音域コーラスとかで現れる分には凄く良いアクセントなんだけれどね。
高音がキツクテ出ないのなら、それはある意味でしょうがないのだけれど、次の『ARIA』で似たような高さを柔らかく歌えていたので、Hikaruの解釈なのかなぁとか考えてしまいました。

09 ARIA

NHKのアニソンSP2でも披露されたし、らっきょ7作内での知名度という意味では『oblivious』の次くらいに上がってるじゃなかろうか。前曲がアレだったんでちょっと心配してたけれど、こっちでのHikaruは普通だった。ラストのバンドメンバー紹介の時とか、相当意図的に声色を濁らせてるし、どこらへんまで意図的に声帯を使い分けてるのかが気になる。

10 Progressive

『Fantasia』に続いて綺麗に分離しすぎたと感じた曲。アリーナとかだとどう感じたのか気になるけれど、確かめる術はない。演奏も歌唱も良かったんだけどなー

(一旦全員退場&衣装替え)
11 春は黄金の夢の中

個人的に埋もれ気味だったキーボードの人のピアノソロで『明日の景色』とかを聴き取れて幸せな気分のまま後半戦へ。ステージ中央にあった8段くらいの階段上に照明効果を用いてWakanaが浮かび上がる。1コーラス目は確かにソロなんだけれど、こんな風に1人だけが舞台上に現れる演出というのはKalafinaというグループでは初めて見たのでちょっとドキドキ。

12 storia

後半は3人とも黒の衣装で遠目から分かった明確な違いはスカートの丈くらい。誰が短いとかはもう忘れたw 前は高音と低音で衣装の白黒分けたりとかしてたけれど、今はそんな違い無しでも3人を把握できるようになったからに違いない。冗談です。

13 intermezzo

途中まで『うつくしさ』かなとか思ってました。予習甘くてゴメンナサイ

14 Lacrimosa

ライブで聴けば聴くほど好きになる不思議な曲。ヒラヒラしたドレスでの情熱的な振り付けが好きだったんだけれど、今回の黒の衣装は生足成分が高くて、振りも全体的に大人しい感じでした、残念。

15 また風が強くなった

ライブ終盤でお馴染みのアッパーパートその1。JCBのスクリーンは天井から釣り下がってくる比較的小さいのと、柱のような舞台装置を貫通して広がってる超巨大・でも粗いの2枚組み。Keikoの決め台詞?に合わせてでる、あのスクリーンが無かったのは残念。

16 Kyrie

その2。また風と音楽によるサンドイッチがこのまま定番化するのかしら。間奏で腕をグルグル回すオーディエンスの振り付けが追加されてた。Keikoの腕振りを見てても思うけれど、人間の肩関節って器用に出来てるよね。3Fバルコニーは基本的に皆さん大人しく見てたけれど、眼下に広がるアリーナの盛り上がりとか一体感は良かったと思います。

17 音楽

是永ギターソロや、バイオリンソロがある豪華なその3。梶浦語もあるし盛り上がるには持ってこい。Hikaruの調子も上がってて、ここのアッパー3連の完成度は相当高かったと思う。

MC3
18 光の旋律

しんみりとしたMCの後の本編ラスト。選曲的にどうなんでしょうか。前に『明日の景色』が本編ラストだった時もギモンに思ったけれど、あの時は脳内会議の末にアリという結論を得ましたが、今回は今の所ナシだと思ってます。管楽器が生じゃないからカラオケ色が強いし、半端に明るいし、長いし…


(以下アンコール)
19 love come down

本編の頭で定番だったんで景気付けに適してますね。バイオリンで怪しい音色を奏でた後に、今野さんが無軌道に弦を振り回したり、叩いてリズム取ってて少し心配になりました。

20 sprinter

アンコール後のラストという定番ポジションから意外にもお引越し。イントロのシンプルなギターリフの高揚感は筆舌に尽くしがたい。今まで聴いてきた何度かのsprinterの中で一番しっくり来た。4人verに匹敵するかもしれないとか聴いたことないのに思っちゃうくらい。
そして「君に会いたい」「君が恋しい」「君に会いたい」「君が愛しい」の部分の指差しと凝視。残念ながら3Fバルコニーでは味わえないのだけれど、アリーナでKeikoにじっくり見つめられて、じっと見つめ返せる猛者はどれだけ居るんだろう。一度は味わってみたいなー

MC4
21 輝く夜の静寂には

まさかの梶浦さん登場。発表されたばかりの新曲であるところの、黒執事2の劇中歌をキーボードと歌姫3人の最小構成で演奏。これがあるからフィナーレ参加は止められない…

MC5
22 I have a dream

こっちのED曲には何の文句もありません。アルバム『Red Moon』内でも最後を飾ってるので、普通に聴いてるだけで、これで終わってしまうんだなぁという気持ちに自然となってしまう。イヴの時間まだ見てないや、そういえば…

後半はアルコール抜けたり、24時間以上起きてるせいで脳味噌が疲れてたりしてるせいで、内容がグダグダになってしまいました。ここまで読んでしまった人には、若干の申し訳ない気持ちが有ったり無かったり有ったり。ライブ中とか、終わった瞬間とかは、『嗚呼、なんて素晴らしいライブなんだ(だったんだ)』と思ってるんですよ、これでも。
ここらの葛藤は昔にエントリーにも纏めた気がするで蒸し返しません。少なくとも僕は楽しかったから、12月のCCレモンも行けたら行きます。参加した人、読んだ人、お疲れ様でした。