MTG

第3回、今回のテーマは『MTG
お題は @ztar より頂きました、さんくす。
twitterで偶に見かけるこの"MTG"という文字列。多くの社会人にとっては、ミーティングの略語なのだろうけれど、今日のMTGはそれとは別物であり、『Magic: the Gathering』というトレーディング・カード・ゲーム(TCG)の頭文字をとった略語である。
中学校の2年か3年くらいだったか、サブカルに対して世間と比較すれば恐らく寛容の目線が向けられてたうちの学校で、このMTGが一部でブームになり初めてた。当時はミラージュブロックと、テンペストブロックの間だったけれど、昼休みになるとデッキを持ち寄って対戦したり、放課後はイエサブや未来蜂といったカードショップに行って捨て札を漁ったりしたもんだ。
MTGを一切知らない人に、一から説明するのは制限時間内では無理があるので端折るけれど、15枚のカードが入った500円位のパックに、1枚の希少なカードと、3枚のちょっと希少なカードと、11枚のありふれたカードがランダムで入っていて、それらを組み合わせて60枚程度のデッキを作り上げ対戦するゲームである。
現在までに出ているカードの総数は15,000を軽く超えていることから察して貰えると思うが、真剣に打ち込もうとすると洒落にならない金額が消える、学生泣かせの趣味でもある。一方で、世界にはプロツアーという賞金のかかった大会も存在し、MTGで生計を立ててる人も居るくらいである。MTGが生まれてから20年弱が経ってるが、間違いなく世界で最大のTCGだろう。
MTGの遊び方は大きく分ければ2つあり、1つは各人が財産を投げ打って買い集めたカードを使って、構成や戦術を練りに練ったデッキを用いて戦う構築戦。もう1つは、新しいパックをいくつか買って開封し、その限られたカードを用いてデッキを組んで戦う限定戦と呼ばれるものだ。うちらが中学高校の時に遊んでたのは構築戦がメインで、さっき書いた世界大会とかも多くは構築戦になっている。
無限に近い組み合わせのカードの中から自分だけのデッキを作り上げるのは、MTGの醍醐味の1つなのだが、これには欠点が2つあって、自分の所持してるカードを用いてしかデッキを作れないので、バリエーションを持たせようとすると金がかかるのと、対戦相手が限られてる場合は、毎度同じような展開になってしまうことだ。
トレーディング・カード・ゲームというジャンルが示すとおり、各人の持ってるカードを交換すれば、新たにお金はかからないのだが、実際にこのトレードが上手くいくかはまったく別の問題である。少なくとも自分が見聞きした範囲だと、欲望の二重一致は起こりづらい。カードショップでは全てのカードに値段が付けられ、ショップとユーザーとの間で売買が行われてるため、相場というものは一応は存在するのだが、店によって当然のように値段に開きはあるし、各人がその相場を妥当と受け入れるかは別の問題である。
よって、15枚入りのパックを買って自分で引き当てたカードというのは、貧乏なプレーヤーにとっては一蓮托生なのである。強さを追い求めるなら決して使われないようなカードでも、それが自分の手元にあるのだから、何とかしてデッキに組み込もうと試行錯誤するのである。個人的には、この貧乏プレーヤーのもがきが、MTGの多様性を支えるんじゃないかと夢想するのだが、強デッキにボコボコにされるというのが現実だ。
現在はオンライン対戦の環境が整い始めてて(カード製作会社としては、嫌な話題だろうが)、ゲームの知識と経験がある人は大きな出費をせずに対戦することも可能なようだ。自分は1年に1度くらい、中学時代の友人と限定戦で遊んだりするのだが、やはり相手と対峙し、目の前にカードを並べ、相手の手札を睨みながら遊ぶ方が楽しいと思う。初心者向けのパックとかも色々とあると思うので、時間や懐に余裕がある人は是非、ない人も気が向いたら遊んでみてはどうだろうか。お終い。
SWfTAの記録31:53