kalafina3rdアルバム『After Eden』の感想
まだ真綾の富岡感想を書いてないのに、なぜかこっちを優先してみる。10周くらいはしたので概要は掴めたと思う。端的に感想書くならば、『After Eden』はHikaruの七色の歌声とFBMを味わう1枚。
- アーティスト: Kalafina
- 出版社/メーカー: SME
- 発売日: 2011/09/21
- メディア: CD
- 購入: 6人 クリック: 32回
- この商品を含むブログ (22件) を見る
1. Eden
前作に続いて1曲目にアルバムのタイトルに似た曲が配置されてて、全体のイメージを表してる。PVは無いけれど『symphonia』より雄弁かな。冒頭の梶浦語とそれを引き継ぐHikaruの歌いだしが真っ直ぐに明るくて、最初に聴いたときにちょっとビックリした。サビのHikaruからWakanaへと主旋律が切り替わるとこで曲の方の『red moon』のサビを思い出してニヤリ。
2. sandpiper
個人的にはこういう曲の方がkalafinaっぽいと思ってしまう。『Eden』が明るすぎるってだけだろうけれど。これも冒頭はHikaruでちょっと泣きが入ってる感じの、情感たっぷりの歌い方で始まる。その雰囲気を保ったままサビのWakana節とか間奏のバイオリンと聞かせどころ多々。
3. Magia
タイアップ曲を後ろに寄せてるので、前半では唯一の既存発表曲。これも冒頭はHikaruでカッコイイ系の歌唱でスタート。サビのwakanaコーラスが大好きです。
4. 九月
季節感も強いので個人的には『夏の林檎』と同じポジション。間奏で木管楽器も頑張ってるし。Hikaruの甘いボーカルからスタートする。こういう季節がハッキリしすぎる曲は、ライブでのセトリに組み込まれ方が偏るので痛し痒し。
5. in your eyes
イントロのヒゲダンスみたいなベースラインが特徴の1曲。ちょっとエコーが掛かった感じもある、真っ直ぐパンチの効いたHikaruの歌声でスタート。『love come down』とか『テトテトメトメ』みたいな歌詞なんだろうと勝手に思ってる。サビはまるでビーチに居るみたいな開放感があるけれど、kalafinaとビーチほど相反する要素も無いと思う。けれど、頭に浮かんでしまうからしょうがない。パーカッションとベースの反復のせいかしら。特定の音の組み合わせから何かしらの情景を想像してしまうのは、文化的な刷り込みによるものなんだろなー。
6. destination unknown
Hikaruのクールでカッコイイ系統のボーカルとギターがイントロから混ざり合う。Bメロで延々と叩かれるスネア?とか左chに寄ったギターフレーズとか、コテコテでダサい気もするんだけれど、やっぱりカッコイイんじゃないかと思ってしまう勢いがある。今回のアルバムの曲の中だと一番ライブで聴いてみたいナンバー。今までどおりのセトリ構成だと終盤のアッパーパートに落ち着くんだろうか。ラスサビのHikaruとKeikoの別メロディ別歌詞の重ね合わせはちょっと鳥肌。
7. neverending
インストアイベントなどで何度も披露されてるらしい。今回はまだ一度も機会が無いのだよなー。これもHikaruのソロから始まるけれど、一番最初に聴いた時は誰が歌ってるのか一瞬だけ分からなかった。男装っぽい声という他人には伝わらないだろう表現が自分の感覚には一番近い。『光の旋律』と似たような印象を受けるのは、楽器構成とかテンポが近いからなのかも。何ともkalafinaらしい良曲。
8. ことのは
8曲目にしてついにWakanaが歌いだしを勤める。ここらは最後にちょこっと書く。音の種類も絞ってるミディアムバラード。『うつくしさ』とか『春は黄金の夢の中』とかそっち系の印象。アルバムの中で一番短く3分も無い。
9. magnolia
Keikoからスタートのダークな雰囲気の4つ打ち曲。サビで手を定期的に突き上げたりしそうなドラムパターンがちょっと気がかり。凄く何かを思い出すのだけれど、喉から出てこなくて気持ち悪い。思い出した『Kyrie』だ。
10. 輝く空の静寂には
ここから先はタイアップ曲が多めの終盤パートなので、1枚のアルバムとして聴いてると精神的に少しだれてしまう。でも、この曲はアルバム全体のバランスを考えると存在して然るべき。
11. 胸の行方
低音コーラスでkalafinaを支え続けるkeikoの、メインボーカルを堪能できる1曲。そういう意味だとちょっと雰囲気がFJぽい。サビはゴスペル調?の英詩コーラスのハーモニーが綺麗だけれど、ライブで再現するのは大変そう。AメロやBメロはKeikoとHikaruがそれぞれ1コーラス丸ごと担当してて、CメロはWakanaからスタートするのも分かりやすい。
12. snow falling
らっきょ終章のテーマソングで『magia』のc/w。Wakanaの伸びやかな美声を楽しむのが正しい。
13. symphonia
PVも作られてるNHKのドキュメンタリーヒストリアの現テーマソング。穏やかなナンバーで、『seventh heaven』とか『I have a dream』と同じ位置においてあるのが納得いく感じ。本の読了感と同じで、アルバムを1枚聴き終わって無音になった時にどういう感情に包まれているかって、アルバムを製作する上ではとても重要なんじゃないかと思う。
てことで、あんまり感想になってない気がする感想終わり。アルバム冒頭から7曲続けてHikaruの歌声で曲がスタートするのがとても特徴的だし、全体としてもHikaruの成分が多いように思う。そのことに賛否はあるようだけれど、冒頭7曲に関してはどれも歌い方を明確に変えているので、その楽曲の方向性を分かりやすく示す役割を担っているんじゃないかと勝手に考えている。
レコーディングに関しては梶浦さんから厳しい指示が飛んでいるのだろうけれど、ライブだとCDとは違った雰囲気を醸し出すことが多いHikaruなので、11月のライブでこれらの楽曲がどのような姿を見せるのかが今から楽しみでならない。お終い。