macaroomライブ in "Night Lounge Room"@下北沢mona records

2010年の夏にあったc78のサークルチェックで偶然見つけた、女性ボーカルのエレクトロニカ・ユニットであるmacaroom。emaruの柔らかな声と、それを淡く響かせるasahiのトラックが無性に心地よくて、「Room-103」は愛聴盤になったのだけれど、ライブに足を運ぶ機会を何度か逸していた。それから4年以上経ってようやく行けたので軽くメモ(2300+500+400)
会場は清浦さんの秋めき以来だったmona records。開演5分前に到着したら椅子席が殆ど埋ってたので、その後ろ辺りに突っ立って聞くことに。音も良かったし、演者さんと目線の高さも近くて個人的にはベストポジションだったけれど、自分なんかを見ながら歌わなければならん先方のことは考えてなかった。ちょっと申し訳ない。
2014/08/30 (Sat) macaroom / Bioooo / snooth / RIOKO | | mona records
折角なので、全ての出演者さんに触れておく
1組目:RIOKO

キーボード弾き語りスタイルだったa)熊本県出身のb)23歳でc)シンガーソングライターをしてるd)RIOKOさん。この4点を覚えて帰ってねというMCはこなれてて、れりごーカバーをセトリに混ぜてるのも含めて場慣れして見えた。ピッチコントロールも正確だし声量もある正統派ボーカルでgee-geの鉄ロックとか似合いそう。試聴で聴いてた1曲目の『リスキーブラッド』と最後にやった和風な『恋文』が好みでした。

2組目:snooth

恐らく同年代の男性によるVo・GtとBaとDr・Choの3ピースバンド。前の人との音量差が結構なものだったけれど、久しぶりに小さいハコで浴びるバンドの音は気持ちよかった。バンドというものに対して持ってるイメージよりも、ドラムが前方に出てきていたのが印象的。ボーカルの声が不思議な響きだった。伸び上がったり、ピックを口に咥えたりも。

3組目:Bioooo

VJの人を連れて、2人してMACをセットするDJスタイル。音は思いっきりクラブ仕様の4つ打ちをベースに、周波数の高そうな上モノが乗っかってる曲が多かった。ここまでフロア寄りな音が流れるとは予想してなく、思わず体が揺れてしまった。中盤から終盤に掛けての曲の一部に、左右のスピーカーから交互に音が迫ってくる部分があり、立ってた位置がちょうどライブハウスの中央だったのもあって、生まれて初めての経験が出来て面白かった。ただ、ブレイク明けで曲を切り替えることが多くて、少しもどかしかったかな。持ち上げられたらカタルシスが欲しくなる。

4組目:macaroom

いよいよお目当てのmacaroom。ステージ上は上手からキーボードを前にasahiさん、中央にハンドマイクとスタンドマイクの2本を操るemaruさん、下手にMACを操るボブさんの並び。emaruさんの紅色ワンピと飾り気の無い靴とのギャップが何か良かった。セトリはemaruさんのブログからの引用で。
1.sjeme
2.Home Phone T.E.
3.tokyobushi〜パイノパイノパイ(COVER)
4.yume
5.ame
6.kingdom
転換のBGMがFOするのと同時に始まったのは、asahiさんボーカルの『sjeme』。トークはustで見たことがあったけれど歌ってる姿を見るのは初めてだったので、独特なハイトーンボイスを不思議な心地で聴いていた。この人からこの声が出てるんだと、実感が知識に追いついた感動だろうか。
自己紹介して『Home Phone T.E.』に。emaruさんについては、youtubeにあったライブ動画を見て歌える人だという安心感を既に持っていたので、フワフワと浮遊感のある歌声を心地よく味わった。
頭2曲は水滴の音や、電話の音や、扉が閉まる音といった様々な生活音が曲の後ろで流れていて、何度か目を閉じて聴いてみたりした。103号室に居る感覚と表現するのはカッコつけかもしれないけれど、不思議な感覚になったのを覚えてる。ヘッドフォンで聴くことが圧倒的に多かったし、エレクトロニカは開放よりは閉塞のが合ってるというイメージを持っていたからかな。

emaruさんのMCを挟んで『tokyobushi』。初めて聴いた曲だったけどカバー元は大正時代の流行歌らしい。曲の後ろで老人が喋ってる何かが流れてて、その音質のAMラジオっぽいノイズに大正時代を感じた。音がクリアなネットラジオを聴くことが増えたせいで、AMラジオ特有の音質の悪さに古さを感じるからかな。サビラストの「フライ フライ フライ」で何か落ち着いた。100年前の東京人も満員電車に辟易してたのだね。
『yume』ではスタンドマイクにエコーエフェクトを思いっきり掛けて、ハンドマイクと使い分けてたのが印象的。最後の『kingdom』でも何かのフィルターを掛けてたけれど、エレクトロニカ要素をライブで出そうと色々してるのは素敵。この曲のemaruさんのボーカルは少しハスキーでカッコよく、特に歌いだしの部分が好き。
そして、僕がmacaroomを知った『ame』へ。

あの頃はサークルチェックそのものが珍しく、同人音楽のエリアを片っ端からチェックする気力があり、そのお陰で見つけたのが上に張った動画で(正確には一度消えて、再びアップロードされたはず)、とても良かったので思いきってコミケで買ったみた。彼らにとって必ずしも嬉しい話ではないだろうけれど、誰に薦められたのでもなく自分で見つけたことが、僕にとってmacaroomが特別である1つの理由になってる。そんなわけで、『ame』という曲には少し思い入れが深かったりする。聴けて嬉しかった。
最後の『kingdom』も僕は初聴き。製作中の2ndアルバムに収録されるのかな。この曲のボーカルエフェクトは傷が付いたCDが飛んだ時みたいなノイズ風味だった。曲そのものは緩やかで優しい感じ。幸せの曲らしい。macaroom聴く時は音に意識が寄っていてあんまり真面目に歌詞を追えていないので、2ndが発表されたら少しバランスを取ってみようかな。

というような内容でイベントは終了。4組とも方向性は全く違えどそれぞれに楽しめたのはラッキーだったけれど、イベントとしてはどうなんだろう。オーガナイザーさんの好みだったのかな。
他の演者さんの時からmacaroomのメンバーは演奏を近くで聴いてたり、ステージの転換中に喋ってらしたりするんだけれども話掛ける勇気は当然なく、帰り際に少しだけ挨拶して撤収。名乗る前にとーかみさんですよね?とasahiさんには身バレしていた。嬉し恥ずかし何とやらですね。
2ndアルバムの製作も着実に進んでるみたいなので、この日に聴けた曲がどういう音としてパッケージされるのかを楽しみに待ちたい。気になった人は聴いてみてね
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