X'mas Premium LIVE 2012 "Kalafina with Strings" @かつしかシンフォオニーヒルズ モーツァルトホール

割と久しぶりにKalafinaのライブに参加したのでメモ。年度末で色々とあり、書くのが遅れてしまったので軽くで。(6300)

いつもの

ほぼ1年ぶりのアコースティックライブは今回もクリスマスに開催された。WakanaがMCで言ってたように定期イベントとして定着すると嬉しいね。会場のかつしかシンフォニーヒルズは初利用。かつしかの響きから自宅から近いと勝手に思ってたけれど、zeppとかの臨海地域まで行くのと同じくらい時間が掛かった。住宅街の中にデデンと構えていて、付近に飲食店もあまり無いのでちょっと不便かも。名前通りにクラシック向けのホールなんだけれど、天上からごついシャンデリア系の照明が6本ぶら下がってたのは音響的にどうなんだろう。自分は2Fの下手寄りから見てた。
ステージ上には巨大なツリーが設置され、3人の衣装も聖歌隊みたいな純白のロングドレスに統一されていて、厳かで華やかなクリスマスらしい雰囲気を醸し出してた。前回とは楽器構成に変更があり、桜田さんのピアノと、サブタイトル通りの弦カルテットだけの5人バンド。純粋なリズム役が居なくなったことで、どういった印象になるかは興味深い所だった。あと、新居昭乃さんのライブで御馴染みの藤堂昌彦さんが2ndバイオリンに居たのに少し驚いた。

本編

とりあえずニュースサイトから借りたセトリを貼り付けて、その後で思ったことをちょろちょろと。

M1.荒野の果てに「賛美歌106番」
M2.storia
MC
M3.seventh heaven
M4.neverending
M5.intermezzo
M6.Lacrimosa
MC
M7.Eden
M8.うつくしさ
M9.red moon
MC
M10.もろびとこぞりて
M11.fairytaile
M12.君が光に変えていく
M13.満天
MC
M14.Gloria
M15.輝く空の静寂には
MC
M16.屋根の向こうに
M17.snow falling
M18.symphonia
MC
M19.ひかりふる

〜Encore〜

M20.sprinter
MC
M21.未来
M22.Have Yourself A Merry Little Christmas

アコライブの難しさ

実は、一曲目を聴いてるときは満足度の低い公演になるかもと怪しんでいた。知らない賛美歌でメロディに対してシビアだったせいもあり、冒頭のWakanaの歌声と弦がバラバラに響いてるように感じられた。不協和音を聴かされてるような不快感スレスレだったのはなんでだろうと、後で幾つか理由を考えてみた。
1つ目は次で書くけれどWakanaの調子がイマイチ良くなかったこと。2つ目はPAが音を纏めきれてなかったことで、コンサートホールらしくフロア全体に開放的に広がる楽器の音に対して、ボーカルはスピーカーから内側に篭るように音が出てて、向いてる方向がチグハグなに感じられた。PAの問題は中盤に向けて解消されていったし、Wakanaの調子も尻上がりだったから良かったけれども。
3つ目はボーカルと弦との相性の問題で、バイオリンとかの高音出せる弦楽器は主張が激しくて、ボーカルとぶつかることもあるのかなと。つまり、ボーカルの3声に、低音のチェロは除くにしろ3本の弦が加わった、合計6つのメロディラインがきっちりハーモニーを築かないといけないという、編曲や演奏・歌唱の難易度の高さがあるのかなと思った。リズム隊の代わりとして一定リズムで刻んでたり、装飾音みたいに間奏で使われてる分には大丈夫なんだろうけれど。
多分、この3つ全てが少しずつ影響したのだと思う。

3人の歌声

一個前に書いたように、この日のWakanaはベストコンディションでは無かったように思う。歌いだしから欲しいピッチの高さにピタっと嵌らずに、少しフラット気味で入って微調整していくとことか、一番の聴かせどころで迫力が足りない所とかが気になった。僕がWakanaに求めてるライン、あるいは以前のライブで感動させられたラインからは少し落ちるパフォーマンスがコンサート前半にはしばしばあった。ただ、『もろびとこぞりて』辺りからはエンジンが掛かってきたのと、kalafina楽曲の完成度において、Wakanaの声がいかに重要な働きをしてるかを再認識できたので結果オーライという感じ。
Hikaruの歌声はやっと想定の範囲内に収まってくれた気がする。この心境に至るまでに何回ライブに参加したやらって感じw 多分だけれど、デフォルトの歌声はやや金属的な部分が目立つアレで、意識して声色を整えた時には、甘かったり柔らかかったりするんじゃないかな。毎回変化があって面白い『fairytale』の「さよなら」の部分は、オクターブ下で伸ばさないという新しいパターンだった。割と好み。MCも饒舌で良かった。
Keikoについては、特に低音でハモってる時は、歌声をピッチレベルでは追いかけられないので、漠然とした印象でしか書けない。むしろ、今回のライブ後に考えたこととして、頑張って一人一人の旋律追いかけようとする聴き方はどうなんだろうというのがある。ハーモニーを分解しようとせず、漠然と固まりとして味わうのもアリなんじゃないかと思った。それには3人に信頼を置かないとダメなんだろう。5周年記念はいかないので、3月に発売するらしい4thアルバムのツアーの時に実践してみようかな。

まとめ

今年リリースされた曲に関してはあまり聞き込めてなかったのだけれど、『満天』とか『屋根の向こうに』は素晴らしかった。個人的に少し聴き飽きてた『red moon』も新鮮に味わえたし、セトリは新旧綺麗に混じってて飽きさせなかったし、何だかんだで満足度の高いコンサートに仕上がってた。ここらがコンスタントにライブを続けてる成果なんだろうな。
2012年はシングルでスマッシュヒットを連発し、新年早々に5周年のライブがあり(映像化されたらいいな)、春には4thアルバムでそっからツアーだろうし、アーティストとして乗りに乗ってる感じのKalafinaからは目が離せそうにないね、といった所でレポートお終い。