Audi MUSIC meets ART 2010

先日のオクトーバーフェストで@terminが同行者を募ってたので、偶には箱根もいいだろうと思って乗っかってきました。彼のお目当てはジャズ・ピアニストの山中千尋さん。話には度々聞いてたけれど、jazzライブの参加経験もないし、まっさらな状態で聴くのも面白いと思ったので予習はなし。
イベントそのもののレポを読みたい人は、彼のblogを読んだ方がいいと思うので、先にリンク貼っておきます。
Audi MUSIC meets ART 2010 に行ってきた - ここはtermin

道中

箱根までは@terminの愛車コペンで連れていって貰いました。初めて軽自動車乗ったけれど、小さいのにスピード出るんだねぇ。運転は慣れてるようなので、適度に手綱を絞ってスピードを抑えてもらいつつ、ナビゲーションに従事してました。一番苦労したのは都内で落ち合うまでw

箱根には数度行ったことがあったけれど、彫刻の森美術館は初めて訪れました。協賛してるだけあって、audi車が駐車場には大量に溢れてました。新車も展示してあったし、好きな人には垂涎なんだろなー。都内生息早四半世紀の自分としては、車は道楽者の持ち物なのでフーンというとこ。
箱根 彫刻の森美術館 THE HAKONE OPEN-AIR MUSEUM
屋外の広大なスペースを利用して、あちこちに展示を散らせてる様は贅沢に土地を使ってるなぁと感心。あまり会場まで時間が無かったので、PICASO館だけ軽く見学。絵画以外の作品も多く展示してあって、あの顔面崩壊してる『これぞピカソ!』な絵ばっかと思ってたので、そこは楽しかった。

本編

17時過ぎに入場。会場は屋外の緑陰広場とかいうところ。入場受付時にaudiのロゴが入った円形のタイヤ型クッションを頂いたので、それに座って待機。有難い配慮だったけれど、それでも後半はお尻が辛かった。鍛えないとなぁ…どうやって…?

まずは山中千尋トリオがオリジナルを2曲。ライオネックみたいな片方の肩を丸出しにしたドレスの山中さんは、衣装に合うだけの情熱的なパフォーマンスをする人でした。ピアノの展開が激しいと自然と腰が浮いていって半立ちで演奏する様や、演奏しながらも時折客席の反応を確かめるようにステージの方を見て、前まで垂れた黒髪の間から除く表情が印象的でした。曲間のMCで息が上がっちゃうのも納得なくらい激しい演奏で、後述するMCとのギャップがまた素晴らしい。
ウドベの人は楽器前面に弦を収納するケースがくっついてたのに利用しなかったのが何だったのか気になってしまったw ウドベ自体は好きな楽器なんだけれど、ジャズのベースラインは耳慣れないのもあって余り印象に残らなかったかなぁ。
ピアノと同じくらいかそれ以上に見入ってしまったのがドラム。ジャズドラムは技巧的に難しいという事は話には聴いてたけれど、フレーズの反復じゃないドラムがとても新鮮だった。もちろんジャズによくあるハイハットのパターンとか、タム回しとかパーツパーツは特別なものじゃないのだけれど、なぜそれがその場所に収まってるのかが感覚的には全然分からなかった。シンバルとか、バスドラとかも同じで、音としては不快じゃないけれど見てて不思議という、ジャズドラムの真髄の片鱗を味わえた気がします。真面目に勉強すればなんかの規則があるんだろうか…

最後にジャズトリオとしての感想。むしろこっちが重要なのかも。FROGライブでの沖井さんを見てても思うけれど、この3人もセッションを楽しんでるなーというのが伝わってきたのが良かった。急激なテンポ変化とか、各自のソロ寄りパートとか、勿論事前の譜面勉強やリハーサルの成果もあるんだろうけれど、お互いの技量やセンスに依存してプレイしてる部分が多いように思えた。演じてる3人にしか感じえない磁場みたいなものがあるように思えたのは、二重の意味で門外漢だからなんだろう。でも、それでいいと思う。自分にとっては鮮烈なジャズライブ体験だったのだし。

スタンダードを一曲挟んでもう一人のゲストの稲垣潤一さんが登場。名前と歌声に聞き覚えがあったのは『クリスマスキャロルの頃には』のお陰だというのを今調べてて気づいた。当然季節が真裏なんで歌わなかったですけれど。稲垣さんの楽曲をジャズ編成でアレンジした感じで、間奏部分に1分ちょいのピアノソロが加わったりしてて、セッションとしてはとてもバランスが良かったと思う。歌声も安定していて素晴らしかったし流石ベテランさん。
が、2人のMCがヤバかった。というかヤバかったのは主に山中千尋さんなんだけれど。久しぶりに『この人に喋らせたらダメ』って分野に特化した喋りの面白い人だった。詳細は@terminのレポート参照に委ねるけれど、一人で心の中でfavを打ちまくってました。
稲垣さんとのセッションが終わった後に、山中千尋トリオで2曲やって、アンコールに再び稲垣さんが出てきてビリー・ジョエルの『honesty』で全演目が終わり。開始が18時で19時40分くらいだった模様。

帰路

帰りも@terminコペンで、その日の山中さんが演奏した曲のCDを聴きながら。渋滞を避けるために、海老名SAで晩御飯を食べたり、都心の道を指示厨しながらお昼に合流した地点まで送ってもらえました。ちょっとした避暑にもなったし、ジャズに関する経験値も溜まったし、とても満足の旅行でした。熊さんありがとう。