空の境界・終章を見てきた

去年の夏に7章を劇場で見に行って完結したと思ったけれど、やっぱり完結してなかったらっきょの、本当の最後を見てきたので、これも軽くメモ。
原作の最後、数十ページの部分を33分かけて再現した感じで、所々覚えのない台詞があったけれど、シナリオは概ね原作通りだったと思う。記憶に残ってるのは、真綾の『』の演技と、自重しないカメラワークと、自重しない雪の描写と、キャラデザイン、スタッフロール中の曲くらいなんで順番に。

  • 原作の描写どおりに『』がらっきょを通して一番フェミニンな声質や口調だった。チビ式、高校識、高校式、大人式、『』と上手く演じわけてたと思う。チャンネル数が多くないのを逆手に取ったというか、絶妙に声の色が残してて、原作既読組はニヤリとできる感じ。奈須きのこの『ポエム』を演じる様は、2日早く満月朗読館に潜りこんだんじゃないかと錯覚する程でした。耳福。
  • 33分間のフィルムで場面はたった1つ、雪の降る坂道しかないので、暇を持て余したカメラさんがハッスルしてた。考えられるありとあらゆるカットを盛り込んでた気がする。良いのもあったけれど、微妙なのもあったのでここらは賛否分かれるかもしれない。
  • CG班が頑張ったのか、全編に渡って様々な雪の描写がなされてた。空から降る粉雪は勿論、ガードレールに薄く降り積もった雪を手で払い落としながら歩く『』とか面白い描写だなーと。降る方に関してはちょっとやり過ぎな描写もあった気がするけれど、ピントをぼかしてボンヤリと明るく球体に光ってるのとか良いと思いました。それと、雪に包まれる街全体の描写が好きだった。東京住まいだから雪景色には対して馴染みがないけれど、何故かロンドンの夜景を思い出した。街灯の種類の影響なのか、空が赤くなるんだよね。
  • 式や幹也のデザインが微妙に記憶と違ってた。輪郭とか見ているうちに、月姫のさっちんとか思い出したから、多分、武内さんのデザインが強く出てるんじゃないかなぁ。
  • スタッフクレジットには無かったけれど、テロップ中はkalafinaの梶浦語のナンバーが流れてた。Wakanaがリードボーカルのスローなテンポ。どっかで音源として発表されるといいな。

ということで、今度こそ『空の境界』が完結した。未来福音もあるけれど、あれは別物だしね。2006年の年末に映画化発表があってから、丸々4年間かかったのかな。関係者の皆様お疲れ様でした。素敵な作品をありがとう。